SPECIAL INTERVIEW

Particular about SOCKS

"ソックス"に拘る理由
助野(株)のデザイナーである中地勇気が
<オリジナルソックス>の魅力を様々な角度から語ります。

  • 中地勇気 / Sukeno デザイナー

    アパレルメーカーを経て助野株式会社に入社。商品企画部でメンズソックスやパッケージデザインをメインに幅広く企画業務に携わる。東京都出身。

1.コーディネートへの自由さ

 「やはりオリジナルソックスの魅力は、自分の好きなカラーリングを実現出来ることでしょう。お客様には少し想像しにくいかも知れませんが、現在のソックス業界はこだわりの詰まった高い価値のもの、手に取りやすい安価なものという二極化が進んでいます。この中で、オリジナルソックスは前者を目指して造られたものです。
 日本では靴下という名前の通り、靴の下に履くものとしてインナーウエアにカテゴリされがちですが、海外では主役なんです。これは靴を脱ぐ日本の文化から、ベーシックなカラーが好まれる傾向があるからかも知れません。これが本当に悔しいですね(笑)」

 ソックスをコーデの主役にしていて“休日もソックスメインの装いを常に心掛けている”という中地には、オーダーソックスの自由度は理想だと言う。カラーバランスを常に意識する彼にとって本当に重宝するとのこと。なんでも、彼のクローゼットの中はオーダーソックスだらけなんだとか。

2.MADE IN JAPANへのこだわり

 「“ものづくりに対する目”は、自分たちで言うのもなんですが、とても厳しいと思っています(笑) “この柄の位置をあと数㎜ズラしてほしい”“丈を数㎜短くしたい”など、そのこだわりは文字通りミリ単位に及びます。私たちが付き合っているソックスは長い時間をかけて築き上げてきたので、今では皆がそういう姿勢で造り手を担ってくれています。それでもまだまだ私たちの100点満点はもっと向こう側なんですよね……。

 皆さん、リンキングって知っています?靴下を履いて上から見ると、指の付け根に一本の縫い目がありますよね。これが足の内側に当たって違和感がある靴下無いですか?オーダーソックスはこの縫い目の山が無いので、履き心地がいいんです!これもソックス編み機の先進国イタリアから機械を輸入してまで実現したこだわりなんです。こういったこだわりを伝えればもっとお話しできますが、切りが無いのでこれくらいにしておきますね(笑)」

3.これからの"オリジナルソックス"に求めたいコト

 「求めたいことを挙げると切りが無いですね。既に生産メンバーにも20~30の要望を出しています。正直嫌われてないか心配してます... その中でしいて挙げるとすれば...
 一つ目はオーダーパターン種類をもっとも増やしたいです。今は無地とボーダー、ドット、アーガイルの4種類ですが、まずは10種類を目指したいですね! そんな中、スポーツタイプのボーダーソックスはサンプル作成を進行していて、現在商品化に向けて改良を重ねています。今後、ストライプやバーチカル、ジャガードタイプやリブ無地ソックスなどなど広げていきたいです。柄や作りに多くの種類があるのが本当に魅力なので、ぜひ皆さんに選ぶ楽しさも感じてもらいたいです。
 二つ目は履き心地をもっと良くしていきたいですね。ソックスは外からも見えながらも、肌着と同じで常に肌に密着しているので、外見も内面も良いもので無いといけないんです。ハードル高いんですよ(笑)

 これまで内面については本当にこだわり抜いてきましたね。ミリ単位の調整でサンプルを100足は作りました。でもまだまだ理想には程遠い... 今履き心地を良くするために考えていることは内緒ですが... 口ゴム部分の度目の調整。これを変えることによって、もっと履き心地は良くなりますね。選んで楽しい、履き心地もいいオーダーソックスで皆さんに長く愛されるソックスであってほしいです。」